テーブルコーディネートを構成するものには、たくさんのアイテムがあります。テーブルの上だけでなく、時間設定から、音楽まで空間を演出する要素がたくさんあります。
全体的な構成については、初回の『簡単!テーブルコーディネート』をご覧ください。
まず今回はその中から、テーブルリネンについて2回にわたり基本をご紹介します。
テーブルリネンとは、テーブルセッティングに使用する布類の総称です。
テーブルクロスや、ナプキン、プレースマットなどです。
テーブルクロスを使用している方も多いと思いますが、その使用目的はどんな点でしょうか?食卓の保護や汚れ防止?
それとも特別な演出効果を狙っているのでしょうか?
・・・実際使うことによる視覚的、機能的な効果も覚えておきましょう。
このダイニングテーブルを見て、
どんなシーンを想像しますか?
色合いから想像できる人達・・・
食器の雰囲気から想像できるお料理・・・・
ここに子供はいる?
これからはじまる大人だけの特別な夕食シーン。
ワインを飲みながら、ゆったりと食事をとり、プレゼント交換がはじまるかも!?
クリスマスの演出としていかがでしょうか?
基本その1スタイルを演出
テーブルクロスの大きさは、スタイルによってサイズが違います。また、ふさわしい素材も違います。
使い分けると効果的なので、基本をご説明します。
フォーマルスタイルは、テーブルクロスとナプキンを同色にあわせるのが基本です。その他テーブルの上に飾るキャンドルなどの小物もお揃いにすると全体が整います。リネン素材は、ダマスク織りや刺繍が施されているもの、レース、そして無地が一般的です。大きさはテーブルの天板から約45cm垂れ下がりるほど大きなものです。椅子に座ったとき、腿の上にかかるくらい丈が長いものです。レストランなどで見かけるタイプです。
カジュアルスタイルは、気軽に色を組合わせたり、オーバルやスクエアなど、もののカタチにこだわったりして自由な発想で楽しめます。素材は、布のほかに、ビニール、不織布などがあります。大きさは、テーブルの天板から少し垂れ下がる、約25cmのものが一般的です。
既製品のテーブルクロスを購入する際には、ご自宅のテーブルの大きさをメモして行き、フォーマルだったら、天板の大きさに幅と丈それぞれ+90cm、カジュアルでしたら+50cm加えた寸法で選んでみてください。
基本その2インテリアカラーの効果
普段の食卓モノトーンのモダンなダイニングテーブルです
テーブルクロスをかけたら、温かみのある食卓に変身!
毎日食事をしているダイニングテーブルに、一枚テーブルクロスを掛けるだけで、インテリアに変化をつけることができます。家具のレイアウトも変更したら、家族も思わず『今日は何かあるの?』と、声をかけたくなるくらい。
テーブルクロスは、インテリアのカラーコーディネーションのベースになります。見た目のカラーの印象から、空間と参加する人々の気分に、温度や季節感など演出することができます。
基本その3 音を和らげる効果
食器やカトラリーを直接テーブルの上に置くこともありますが・・・・音が・・・・
テーブルクロスの上に食器やカトラリーを置くとしっとり静かな食卓に・・・
食卓のテーブル天板や、食器を保護する以外に、食器の音を和らげる効果があります。
カトラリーがぶつかりあう衝撃音や、会話など空間の音を、吸音する効果もあります。
音が空間に反響しないので、会話も聞き取りやすくなります。
基本その4 装飾効果
無地のテーブルの中央にテーブルランナーを敷きアクセントにします
テーブルクロスの上に食器やカトラリーを置くとしっとり静かな食卓に・・・・
テーブルクロスには、更にアンダークロス、オーバークロス、テーブルランナーなど種類があります。
アンダークロスは、テーブル天板よりひとまわり大きいものをテーブルクロスの下敷きとして使用します。
アンダークロスが上記と同様に、音を和らげる効果を出し、更にテーブルクロスがずれないように滑り止めとしての役割があります。テーブルクロスの生地素材が滑り易い場合には、是非ご使用ください。
オーバークロスは、テーブルクロスの上に乗せる二重掛けのクロスです。わざと下のテーブルクロスが見えるようにずらして装飾的に使用します。
テーブルランナーは、食事のためのセッティングとは違い装飾的に使用します。古い帯を、着物としてではなくインテリアとして使用する情景もよく見るようになりました。
ホームパーティー基本をおさえて演出してみてください。
次回は、テーブルクロス上に置くナプキンについてご紹介します。
今回は、テーブルリネンのVol.2、ナプキン編です。
テーブルに着席すると、目の前にたたんで置いてある布のことです。
食事の際に、膝の上に掛けて洋服が汚れないように防いだり、口や手を拭いたりします。食事のために使うものですから清潔であることが肝心です。ホスト(主人)は、お客様が清潔なものであると感じる形でテーブルセッティングすることを心がけてください。
清潔な手で用意すれば、ナプキンを楽しい形にたたんであなたらしく演出することができます。そんな、たたみ方をいくつかご紹介します。
テーブルの上で使う布の全体的な種類は、
「かんたんテーブルコーディネート “テーブルコーディネートを構成するもの”」をご覧ください。
ナプキンには、テーブルセッティングの際に、どこにおいたらいいのでしょう?
カトラリーの上に平らに置いたり、ナプキンリングで丸くまとめて横に置いたりします。ナプキンリングは、コーディネートにあわせて装飾的に使います。
基本的には、軽く折たたんで折り目をつけずにお皿の上におきます。フォーマルになるほど、シンプルな折り方になります。
基本その1 ナプキンの大きさと素材
正式なナプキンは、テーブルクロスと同じ素材と色のものを使います。
正式なディナーの時は、大きめの50cm角や60cm角のもの、ランチのときは40~45cm角、テータイムのときは30cm角など使い分けます。カクテルには15cm角もあります。
食事の雰囲気に合わせて、生地の柔らかさ、硬さ、色柄など素材を使い分けることがポイントです。フォーマルな場合は、パリッと糊の利いた硬いものがおすすめです。
またカジュアルな場合は、可愛い柄や色のペーパーナプキンを使うと、華やぎます。
テーブルセッティングを立体的に演出
まだ、お料理が並んでいないテーブルの上に、ウエルカムセッティングをしましよう。どんなお料理が並ぶのかワクワクさせる演出もいいものです。お客様が、着席するスペースを明確に飾り付けて、席をエスコートします。平らなテーブルの上を、立体的に飾りつけるときには、ナプキンが活躍します。
お皿の上に立てたり、グラスに差し込むと高さが出ます。
ナプキンのたたみ方
楽しさアップ! 装飾効果のたたみ方
お口を拭いたり、汚れを防ぐ役割のナプキンも、飾りつけとして使用してはいかがでしょうか?
簡単に折れますので、清潔な手ですばやくカタチが作れますよ。
ホームパーティー基本をおさえて演出してみてください。
次回は、実践編として全体をご紹介します。
テーブルリネンを実際にどんなふうに使うのでしょうか?
素材やカタチの選び方や置き方は人それぞれ自由な発想で楽しんでいただければと思いますが、ひとつテーブル全体をまとめるコツをご紹介します。
テーブルコーディネートとりかかりのヒントは、「かんたんテーブルコーディネート “組み立ての手順”」をご覧ください。
左の写真は、クリスマスに両親を迎えて一緒に食事をとる場面を想定してセッティングしました。
テーブルクロスやナプキン、キャンドルはワインカラーで統一しました。
テーブルの中央にはランナーを敷き、華やかさを演出。その上の中央には、フラワーアレンジをセットしてゲストを迎えます。
フラワーの種類や、キャンドルスタンド、グラスの飾りをシルバーでまとめ、アクセントにゴールドのクリスマスメッセージのフィギアを置きました。
柄物が多いので、一部黒いお皿を重ねて、空間を引き締めました。
置かれた物でテーブルの上がいっぱいにならないように空間をとるように心がけましょう。空いたスペースから見えるテーブルクロスの色で全体をまとめることができます。
基本その1 テーマカラーを決める
それぞれの写真から、どんなことを思い出しますか?
それは、写真の中の物体から?それとも色から?
テーブルコーディネートをするときに、何かテーマを決めて用意するとまとめやすくなります。
例えば、春の花々や芽吹いた木々の色など色合いでまとめるのもひとつ。
また、桜の時期には、桜の柄の食器や、桜を使ったお料理を盛り付けるのもひとつ。
こうしたテーマを意識することによって、テーブル全体がまとまってきます。
テーマカラーとセッティング
大人たちの夜のパーティのテーマカラーワインをイメージして・・・
テーマカラーは、フラワーアレンジの際にも意識して
子供たちの楽しいクリスマスのテーマカラー
カラフルな色が集まるときには、白くシンプルなお皿を用意するとさらに色が引き立ちます
子供向けには、沢山の色を使うと楽しさを表現できます。そのとき注意したいのが、色の強みの統一。
パステル調であわせたり、鮮やかな色でまとめたりと、色のトーンをあわせるのがポイントです。
いかがでしたか?
テーブルの上はひとつのステージです。
様々なものを立体的並べたり、色をあわせてひとつにまとめることがコーディネートのポイントです。
テーマをもって演出してみてください。
しかし、忘れていけないのがお料理です!あくまでもお料理がメインなのでそのことも忘れずに。
簡単!テーブルコーディネート Part2
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