講師:ライフプランナー 皆川 泰隆先生 生命保険勤務
「常日頃お客様や病院の先生とお話する機会が多いので、今回のネットセミナーでは、病院だけでは得られないお話を出来ればと思います。ぜひ今回の内容を踏まえて、もし病気になられた時にかかりつけの先生と治療方針等お話をして頂ければ幸いです。」
VINICE
今回は誰もが気になる病気のお話です。私も不安に思うことが多々ありますので、どのように備えていけばいいのか、ぜひ色々お聞かせ下さい。まず日本ではどのような病気、死因が多いのでしょうか?
皆川先生
男女とも1位は悪性新生物、いわゆるがんです。
※平成21年データ 厚生労働省HPより
VINICE
肺炎が3・4位に入っているのは意外ですね。
皆川先生
意外に思われるかもしれませんが、高齢の方は風邪をこじらせて肺炎で亡くなられる方が多いです。若い方とは危険の度合いが違うので充分に気をつける必要があります。脳血管疾患は、脳梗塞・くも膜下出血・硬膜下出血などです。
実は女性のほうが脳血管疾患が多いのです。
VINICE
そういえば、最近では有名な女優さんも脳血管疾患になりましたよね。
皆川先生
そうですね。また、お医者さん自身がなることをもっとも嫌がる病気は、くも膜下出血です。なぜなら、重度の後遺症が残ることがあるからです。
VINICE
続いて年代別で見た死因はどうですか?
皆川先生
残念ながら20~40歳までの1位は自殺です。30代からがんが第2位になります。
※平成21年データ 厚生労働省HPより
40~90歳まで第1位は全てがんです。肺炎は高齢になるにつれ増えていきます。歳とともにがんは私たちの身近にある病気なのです。
VINICE
がんがこんなに身近とは・・。そもそも日本国内で一生のうちにどのくらいの方ががんになるのでしょうか?
皆川先生
男性は1.87人に1人の割合で、女性は2.45人に1人の割合です。つまり男性は約2人に1人、女性は3人に1人はがんなる計算です。
そして3人に1人亡くなる割合です。
VINICE
多いですね!がんになる方は遺伝的な要因もあるのですか?
皆川先生
同じ家で育つと同じ生活習慣のため、それが親子でがんになる要因になっている可能性もあります。そもそも1950年代の死因1位は結核でした。それが抗生物質の登場により1955年にかけて死亡率は下がってきました。逆にがんは1950年代に第3位でしたが、やがて右肩上がりで増加し、今は圧倒的にがんが1位となりました。2位の心疾患と大きく差があります。がんの死因が上昇した理由として、がんの発見率が上がったことがあります。昔は心不全が多かったのですが、今は死因が明確にできることが多いので、心不全は少なくなりました。
VINICE
昔は死因がはっきりしなかったケースも多かったのですね。
皆川先生
保険の話になりますが、特に気をつけていただきたいのが、死因が心不全の場合は、がんを患っていた場合でも、保険がおりないケースがあります。
VINICE
そうなんですか?!
皆川先生
例えばがん保険では、がんでなくなった場合は100万円、他の病気で無くなった場合は保険金は出ません、と表記しているものもあります。病院の先生が、がんであった場合でも死因を老衰や心不全と診断書に書く場合があります。そうすると保険会社はがんで亡くなったとみなさないケースがあるのです。ですから、先生との会話や診断書はとても大事ということを覚えておいて下さい。
VINICE
それは知らなかったです!ただがん保険に入っているだけで安心、とは言えないですね。Lesson2では、「がんの現状とがん検診」についてお伺いします。ご期待下さい!
VINICE
さて、今回は病気の中でもがんについて詳しく教えて頂きます。まず、死亡数が多いがんは何なのでしょうか?
皆川先生
肺がんは女性の2位にもなっています。喫煙以外にも、環境的な要因や建築資材の影響も考えられます。
※2012年データ
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターHPより
女性特有のがんは、乳がん、子宮がん、子宮頸がんです。
VINICE
がんは体中で発生するのですね。
皆川先生
そうですね。そしてがんで一番怖いのは転移です。女性の場合、乳がんから脳に転移するのが特に怖いケースです。また、保険会社が一番気を使うがんは白血病です。なぜなら、治療に費用と時間がとてもかかるからです。入院は約半年で、体への負担も大きいからです。
VINICE
がんによっても、治療方法や時間、費用が違ってくるのですね。しかし、どのがんになっても、負担が大変大きいのは同じですね。がんの負担を少しでも減らす、または防ぐ方法はないのでしょうか?
皆川先生
やはり一番重要なのは、早期発見です。そのためがん検診を受けることが重要です。
VINICE
私は会社で年に1回健康診断を受けていますが、それで大丈夫なのでしょうか?
皆川先生
会社や地域で受けられるのは、「健診」で、がんの場合は「検診」です。女性の場合、子宮がん検診、乳がん検診等がありますが、マンモグラフィーでの検査を受けることをお勧めします。私たちのお客様でも、マンモで乳がんが見つかった方は非常に多いです。
VINICE
私は受けたことがないのですが、痛そうですよね・・
皆川先生
確かにちょっと痛いかもしれませんが、そこは我慢して下さい!
VINICE
分かりました!乳がん検診はマンモグラフィーでの検査ですが、
他のがんに関してどうなのでしょうか?
皆川先生
がんによって検査方法が異なり、多数の方法があります。その中でかなり有効なのが、PET検査という方法です。
VINICE
PET?あまり聞きなれない言葉ですが・・どのような検査なのでしょうか?
皆川先生
まず、体の中にブドウ糖をいれ、お水を500mlのみ、1~2時間待ちます。そうするとブドウ糖ががんのある場所に集中します。
その後、PETCTを撮ると、光ったブドウ糖が映り、がんの居場所が分かるという仕組みです。
VINICE
そのような方法があるのですね。気になるのはご予算ですが、
おいくらくらいなのでしょうか?
皆川先生
保険がきかない自由診療の場合は、一回8~10万円かかります。高いと感じられるかもしれませんが、効果はありますので、出来たら2年に1回は受けることをお勧めします。
VINICE
確かにお値段は張りますが、一度受けて見たいです。しかしその前に、私はマンモグラフィーで乳がん検診を受けたことがないので、そちらが先ですね・・・
皆川先生
それは受けた方がいいですね。
実は日本の検診受診率は世界から見てもとても低いのです。
※(厚生労働省HPより抜粋)
がん検診の受診率
乳がん子宮頸がんの検診受診率は低いレベルです。
※(厚生労働省HPより抜粋)
20-69歳 女性の子宮頸がん検診受診割合(2006年)
※(厚生労働省HPより抜粋)
50-69歳 女性のマンモグラフィー検診受診割合(2006年)
VINICE
随分低いですね。先ほど先生が、早期発見が重要とおっしゃいましたが、そのためにはもっと多くの方に受けてもらいたいですね。
皆川先生
そうですね。例えばアメリカの場合、皆保険制度ではないので、もしがんになった場合、手術に約2000万円かかります。インフルエンザの治療は約100万円もかかります。病気になるととてもお金かかるから早期発見したいのです。
VINICE
なるほど。日本の保険制度は治療に関しては充実していますよね。ただ、もっと検診を広めて病気が軽いうちに治療したり、予防したりすることが重要ですね。
次回は、もし自分や家族、親しい人ががんになった場合のお話しをじっくりお伺いします。ご期待下さい。
VINICE
今回は、自分や家族、親しい人ががんになったらどうすればいいのか、を聞いていきたいと思います。自分ががん告知された場合や、友人や家族の力になるにはどうすればいいでしょうか?
皆川先生
正しい知識を持つのが一番大切です。
病院の先生によって治療方法が違いますし、前回お話したPET検査をする先生もしない先生もいて、病院・先生によって様々なのです。ですから、自分たちが知識を持って病気や先生と対峙するのが重要です。
VINICE
具体的にはどのような知識が必要なのでしょうか?
皆川先生
まず、「クラス」と「ステージ」を理解して下さい。そして自分や親しい方が診断された場合、最初にクラスかステージかを確認することが重要です。
VINICE
聞いたことはあるのですが、がんの重症度を表しているのですか?
皆川先生
「クラス」ではまだがんではありません。
・クラス1,2は良性
・3は少し怪しく経過観察が必要。
例えば子宮頸がんの異形成などはここです。
・4は悪性の可能性が高い
・5は悪性度が増していて、
がんの可能性が高いクラスの先にステージがあるのです。
VINICE
そうなのですね!それは知りませんでした。
皆川先生
ステージとクラスを混同され、クラス4、5でもう手遅れと早合点される方もいらっしゃいます。そうならないためにもこの分類はよく理解して頂きたいですね。
VINICE
では、ステージはどうなのでしょうか?
皆川先生
ステージは進行度合をいい、0期~4期で表記されます。
0は上皮内癌で転移する可能性が非常に少ないがん、転移性が少ない10ミリ未満という定義です。数字が大きくなるにつれ、重度が高くなるわけですが、ステージ3,4と言われた場合でも、治療を諦めないでください。がん治療は特別な治療ではなく、医療データに基づいて治療をしていくことが重要です。
どのステージでも決してあきらめることはない、と私は思います。
VINICE
治らないとは限らない病気なのですね。
ところで、今どのくらいの方ががんになっているのでしょうか?
皆川先生
国内で年間約70万人ががんになっています。そのうち約60%の人がステージ0、1、2で、約40%が3,4です。
患者さんの中では、どうしていいかわからず治療をあきらめてしまう「がん難民」の方がとても多いのです。約60%のステージ1、2、3の中で、さらに約60%の方が治癒がうまくいき、約40%の方が再発する、というデータがあります。その40%の中で「がん難民」になる方が多いのです。
また、約70万人のがんになった方のうち、約25万人の方は治癒して、社会復帰されていますが、残り約45万人の方は、普通の生活に戻れなかったり、お亡くなりになったりします。ここががんの怖さです。
そのためには、お金とがんの知識でなんとかしていかなくてはいけないのです。
VINICE
まずステージのレベルを把握することが重要ですね。
皆川先生
がんは細胞期から出発し、3センチから急に大きくなります。がんは急には大きくならず、20年かけて大きくなっていくのです。よく、がんで急に亡くなられたという方もいらっしゃいますが、がんが無かったのではなく、がんは既にあって検診時に見つからなかったというのが正解です。また、がん細胞はブドウ糖を食べるので、がん患者の人はやせてしまいます。
やはり、治療には早期発見がポイントです。とくに育成期に見つけられるかが重要です。会社の健康診断では育成期のがんは見つかりません。
VINICE
そうなのですね!会社の健康診断で異常なしでも、簡単には喜べないですね。
皆川先生
はい。早期発見のためには、前回お話したPET検査をおすすめします。PETでは、がん細胞が5ミリ以上でヒットします。
早期発見は10ミリ以下で発見することです。
長い時間をかけてがんは大きくなります。例えば30代でがんが見つかった方は、5、6歳~10代から細胞レベルでがんを持ってたいたということになります。若い方は進行が早いといいますが、それは血液中のアミノ酸を吸収しやすいため、がんが大きくなりやすいのです。
VINICE
具体的な治療方法を教えて下さい。
皆川先生
国ではがんの標準治療を義務づけており
①手術 ②抗がん剤治療 ③放射線治療 の3つです。
この3つが健康保険適用治療となります。それ以外の治療は全額自己負担になります。しかしこの3つの治療だけに任せていいのか疑問です。健康保険以外に選択できる治療が山ほどあるからです。
VINICE
具体的にどのような治療方法があるのでしょうか?
皆川先生
主に下記5つです。
①重粒子線治療
先進医療で費用が1回300万円超える治療です。
設備は体育館くらいの大きな建物で、その中に一人横になります。
そして、大体20分くらい重粒子線を治療したい幹部に当てます。
手術のように外傷は残りません。副作用も入院もほとんどありません。お仕事を続けながらも治療は可能です。現時点(2014.8)では全国で3箇所あります。
②陽子線治療
これも先進医療で費用が1回300万円近くする治療です。
がんがある場所やステージのレベルで、出来る出来ないがあります。陽子線治療を受けられる場所は現時点(2014.8)では全国で7ヶ所です。
③ホウ素中性子捕捉療法
この治療は平成27年から治験が始まります。
全身転移したがんも直せる可能性がある治療です。
ホウ素を体の中にいれ、ホウ素とがん細胞がくっつき、そこに放射線をあてるとホウ素と放射線が核爆発を起こし、がん細胞も一緒にいなくなる、という仕組みです。
④免疫細胞療法
これは昔からあるがん療法です。
丸山ワクチンという療法があります。
⑤幹細胞治療
これから発達していく治療方法です。健康な細胞をとって、強い細胞を体に戻す。費用は約180万円のようです。
VINICE
がん治療と言えば、抗がん剤や手術で治すと思っていましたが、
たくさん治療方法があるのですね。
皆川先生
はい。最近では、海外で①・②・⑤の治療を受ける場合が多いです。そもそも、がんを外科手術で治すのはは世界の中で日本ぐらいです。
VINICE
そうなのですね!それはなぜでしょうか?
皆川先生
日本人は手先が器用で外科が発達したのです。
海外では外科以外の治療が進歩しました。
VINICE
保険適用外の治療を受けたい場合はやはりお金がかかるのですね・・・
皆川先生
そうですね。民間の保険では、先進医療特約が付いている商品がたくさんありますので、利用するのも1つの手です。ただし、先進医療がついているといっても、保険会社がその治療を受けられる場所を紹介できるかどうかは別の話です。先進医療は受け入れる場所が限られますし、一人で探すことは大変かと思います。その時は、病院や保険会社を利用して情報を集めて下さい。①・②の治療は関東圏だと群馬、千葉にあります。北海道や沖縄県、新潟県の方は治療できる場所が遠いです。
VINICE
そう簡単に身近な場所で受けられる治療ではないのですね。
皆川先生
そうですね。
がんの手術を受けると、体への負担が大きいです。免疫力が低下したり、社会復帰に時間がかかります。再発の可能性も高く、結果が医者の技量に左右されます。また、がんを治しても、機能不全になる場合もあります。例えば、食道がんで食道を切った方が誤飲で亡くなる場合が多いのです、肺がんで肺を切ると、日常生活で富士山の7合目と同じくらいの息苦しさを感じるそうです。
また、日本人は糖尿病多いのですが、糖尿病で治療をされている方は血が固まりにくいため、手術を受けづらく、手術後体調を整えるのに時間かかります。比べて、重粒子線治療を受けた方の90%以上は、3年後も再発していないそうです。
VINICE
先進医療はどのくらいの方が受けられているのでしょうか?
皆川先生
1つの例として、平成23年度の重粒子線治療の件数は873件です。
VINICE
70万人の方ががんになっているのに、少ない数な気がします。
皆川先生
主治医の先生が先進医療を選択してくれるかどうかです。
保険で先進医療特約を受けている方は、保険に入っているので先進医療も検討に入れたいと先生にお伝え下さい。
VINICE
途中から先進医療に切り替えることは出来るのでしょうか?
皆川先生
先進医療を受ける場合は条件があり、受ける前にになんらかの放射線治療を受けていた場合、受けられないことがあります。ですから最初の治療計画が大事なのです。先進医療はがん以外にも、白内障、骨折など様々です。例えば、女性の場合、子宮筋腫の先進医療があり、子宮全摘をしない方法もあります。また、スポーツ選手など骨折の先進医療が必要な場合もあります。私も実は骨折した時先進医療を受けました。
VINICE
今回具体的なお話を聞けて、自分のためにもとても良かったです!
次回Lesson4では「お金と心の備え」をお伺いします。
ご期待下さい。
VINICE
さて、Lesson1~3に渡ってがんや治療に関してお伺いしましたが、今回は今からどのような備えが出来るか教えて下さい。
皆川先生
まず心の備えとして、細胞診でがんの診断を受けたら、落ちついて情報を集め、方針を決める、と念頭に置いておいて下さい。
また体の備えとして、できる限りがんを防ぐため、こころがけて頂きたい新12カ条をご紹介します。
※がん研究振興財団HPより
1 条 たばこは吸わない
2 条 他人のたばこの煙をできるだけ避ける
3 条 お酒はほどほどに
4 条 バランスのとれた食生活を
5 条 塩辛い食品は控えめに
6 条 野菜や果物は適度に
7 条 適度に運動
8 条 適切な体重維持
9 条 ウイルスや細菌の感染予防と治療
1 0 条 定期的ながん検診を
1 1 条 身体の異常に気がついたらすぐに受診を
1 2 条 正しいがん情報でがんを知ることから
野菜果物の摂取は重要ですが、過剰摂取もよくありません。野菜の中にあるカリウムの取りすぎ、果物の果糖のとりすぎになってしまう場合がありますので、適度にとることを覚えておいて下さい。
VINICE
スポーツ選手はバナナでカリウムとると聞きますが・・
皆川先生
激しい運動をしない一般の人は、カリウムをとりすぎると弊害が出ます。バランスよく食べ、健康的な生活を心がけることが重要です。
VINICE
ではとても重要な金銭面での備えを教えて下さい。
皆川先生
「がんファイナンス」という考え方があります。 がん治療のための資金繰りのことで、治療と治療生活のためにどのようにお金を生み出すかを考えておく必要があります。療養中のがん患者の方の4割は、働けなくなり収入下がり、加えて治療費がかかります。
また、かつら代や乳房切除による補正下着、乳房再生に約150万円、乳首再生に約150万円と、治療費以外にもお金がかかってきます。また、がんになられた方は、サプリメントをとったり、温泉やジムに通ったりと、健康のために積極的にお金をかけます。
VINICE
お金がかかるのは治療だけではないのですね。
そもそも治療費はどのくらいかかるのでしょうか?
皆川先生
治療費はケースによって異なりますが、平均的なもので下記のようになります。
※自己負担3割の場合
高額療養費制度ありますので、上記を見ると、あまりお金がかからないと思われるかもしれません。これは標準治療を受けただけの治療費で、実際に闘病にかかるお金は、これの7倍の金額といわれています。
VINICE
7倍も!?何にお金がかかるのでしょうか?
皆川先生
まず通院のタクシー代です。体調が悪い時に電車で通うのはつらいでしょう。また、入院中の差額ベット代や食費です。これらで100万円ほどかかると思います。
VINICE
なるほど・・家事が出来なくて、代行サービスを利用したい、ということも考えられますね。
皆川先生
そうですね。今は入院日数も減少していますので、実は治療後の生活の維持がとても大事です。要は、QOL(:クオリティ・オブ・ライフ)が重要です。
VINICE
お金に関しては、預貯金の他に、保険で賄うのが一般的だと思いますが、どのような保険に入ればいいでしょうか?
皆川先生
入院保障ではなく、通院保障の保険があります。最近は通院で治療することが多いですので、がん保険に入っていたのに、保障は入院が条件だったため思ったよりもらえない、という場合があります。また保険金のもらい方ですが、治療費だけがカバーされている、病院にお金が入る場合と、本人が現金でもらえる場合があり、後者だと、治療費以外にいろんな用途に使えるので、助かると思います。
VINICE
なるほど。保険を選ぶ参考になりそうです。他に注意事項はありますか?
皆川先生
保険に加入されている場合は、保険内容、支払事由を改めて確認して下さい。実は把握されてない方も結構いらっしゃいます。
そして、家族にどのような保険に入っているか、お伝えしておいて下さい。自分が病気になったら、保険会社に連絡などできない場合がありますからね。
VINICE
最後にお金と心の備えをまとめて教えて下さい。
皆川先生
はい。以下の3つを抑えて頂ければ理想的な備えです。
■知識力
■経済力
■希望力
・知識力
まず治療に関しての知識を蓄えておいて下さい。日頃から情報を収集しましょう。
保険会社の担当が情報を持っている場合もありますので、どんどん聞いて下さい。
・経済力
経済的な準備は重要です。預貯金をはじめ、高額療養費制度の利用、民間保険等です。民間保険は一時金が出るものを入っておくことをお勧めします。また、企業の健康保険組合によって、自己負担限度額が違うことがあります。健康保険組合のHPに書いてありますので、確認してみて下さい。そして確定申告の医療費控除を忘れないようにして下さい。どのくらいお金が用意できるかで治療方針が変わってきます。
・希望力
がんを告知されても決して諦めないで下さい。
今は治療がたくさんあり、がんは治せる時代になってきました。
VINICE
これは、がんに限らず全ての病気に言えることですね。
すぐには難しいですが、徐々に備えをしていくよう、日々心がけたいですね。先生、貴重なお話しをありがとうございました!
まだ大丈夫!と思っていませんか?〜女性の病気に備えるはなし〜
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